ラオール・ウォルシュはニューヨーク市生まれのアメリカ人監督で、サイレントの冒険叙事詩からワーナー・ブラザースの犯罪劇にまたがる、力強く速い展開のアクション映画づくりで、驚くほど長いキャリアを通じて称えられる。手の込んだサイレント期のファンタジー冒険『バグダッドの盗賊』は、大規模な見世物への初期の才を示し、一方、精神を病んだギャングを演じるジェームズ・キャグニーの爆発的な演技を軸に築かれた『白熱』は、古典的なギャング・ジャンルを決定づける映画の一つとなった。それぞれキャグニーとハンフリー・ボガートを主演に据えた『ハイ・シェラ』と『彼奴は顔役だ』もまた、気取りのない映像の効率で描かれる、無骨で躍動的な犯罪映画としての名声を固めた。ウォルシュはキャリアの半ばで自動車事故によって片目を失いながら、なお四十年にわたり監督を続け、その機敏でアクションを前面に押し出す映像の作風は、続く世代のアメリカのジャンル映画作家たちに影響を与えた。
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