1910年、奈良県生まれの山村聰は、監督と俳優を兼ねる希有な尊厳を備えた戦後日本映画の重鎮であった。監督作の高評価作『蟹工船』(1953)を撮る一方、俳優としては小津安二郎の『東京物語』(1953)、成瀬巳喜男ほか同時代の巨匠たちのもとで活躍した。西洋の観客には『トラ・トラ・トラ!』(1970)の山本五十六役でも知られる。晩年まで映像の第一線にあり、2000年に没した。日本の古典的スタジオ期を代表する人間主義的存在のひとりと目されている。
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