日本映画の黄金時代の象徴、原節子(1920-2015)は、小津安二郎の傑作のいくつかにおける穏やかで光り輝く顔であった。横浜に生まれ、日独合作の『新しき土』(1937)で若くして名声を得たが、その伝説はいわゆる「紀子三部作」――『晩春』『麦秋』、そしてとりわけ映画の絶対的な頂点とされる『東京物語』(1953)――の紀子として確立された。黒澤明や成瀬巳喜男のもとでも仕事をし、その純粋な雰囲気ゆえに「永遠の処女」と呼ばれた。小津の死と同じ1963年に映画界から引退し、鎌倉に隠棲して生涯を終えた。微笑みと沈黙からなる抑制された演技は、戦後日本映画の情感の繊細さを誰よりも体現している。
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