キング・ヴィダーはテキサス州ガルベストン生まれのアメリカ人監督で、そのキャリアはサイレント期から1950年代へと及び、親密な社会的写実と壮大な歴史叙事詩の双方を包み込んだ。都市生活の匿名性のなかで市井の会社員の苦闘を追うサイレント期の劇『群衆』は、その十年で最も芸術的に野心的なアメリカ映画の一つと広く見なされ、一方『ビッグ・パレード』は、同じ真摯さを第一次世界大戦の劇へともたらした。『白昼の決闘』と、アイン・ランドの小説を翻案した『摩天楼』は、のちの高められた歌劇的なメロドラマへの掌握を示し、『戦争と平和』は、大規模な歴史の見世物を晩年に扱う手腕を示した。本物の社会的・心理的な真摯さを大衆的なジャンル映画づくりへともたらす姿勢は、主流のスタジオ制度の内で働きながら最も芸術的に野心的な監督の一人にヴィダーをした。
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