小沢栄太郎は1909年東京生まれで、戦後から1988年に没するまで日本映画で最も多作かつ堅実な性格俳優の一人であった。溝口健二の『山椒大夫』(1954)で捕らわれの兄・太郎を、同じ溝口の『赤線地帯』(1956)では抜け目のない商人・栢山を演じた。黒澤明『白痴』(1951)にも重量感ある存在感で加わった。左翼演劇の出身で、社会派ドラマから時代劇、庶民劇まで、明晰な知性と抑えた凄みを持ち込んだ。
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