ドン・シーゲルはイリノイ州シカゴ生まれのアメリカ人監督で、アメリカのアクション映画に深い影響を及ぼした、無駄のない効率的なジャンル映画づくりで称えられる。冷戦の猜疑心と同調を寓意にした低予算のSF『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』は、1950年代で最も長く分析され続けるジャンル映画の一つとなり、一方、道徳的に妥協しないサンフランシスコの刑事を演じるクリント・イーストウッド主演の『ダーティハリー』は、無骨で自警的な刑事スリラーを一世代のために定義づけ、イーストウッドを大スターにした。同じくイーストウッドとの『アルカトラズからの脱出』は、緊迫した手続き的な脱獄劇への等しく確かな手つきを示した。のちに自らの監督デビュー作を彼に捧げたイーストウッドの師でもあったシーゲルの、機敏で気取りのない映像の効率と道徳的な曖昧さは、続く数十年のアメリカのアクションとスリラーのジャンルを決定づける影響とした。
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